家でできる、短時間ピラティスを探しているけれど、
「きつい運動は続かない」
「呼吸を意識するって、どう動けばいいの?」
そんなふうに感じていませんか。
胸式呼吸を少しずつ練習していくと、
「呼吸は分かってきたけれど、次に何をすればいいのだろう」
そんな疑問が浮かんでくるかもしれません。
ピラティスでは、
呼吸が入った状態で、ほんの小さな動きを加えることで、
身体の使い方がよりはっきりと見えてきます。
ここで大切なのは、
たくさん動くことでも、強く鍛えることでもありません。
呼吸を止めずに、
今の身体の反応を感じながら動くこと。
この記事では、
家でできるシンプルなピラティスエクササイズの中から、
呼吸を意識しながら行える家でできる2つの基本エクササイズを紹介します。
どちらも、
「体幹を鍛えよう」と頑張るのではなく、
呼吸と身体のつながりに気づくためのエクササイズです。
呼吸を意識しながら動くことの意味
何が変わるのか
呼吸を意識しながら動いてみると、
同じ動きでも、身体の感じ方が大きく変わることがあります。
息を止めずに動けているとき、
身体の中には、無理のない広がりや安定感が生まれます。
一方で、呼吸が浅くなったり止まったりすると、
どこかに力が集まりすぎていることにも気づきやすくなります。
ピラティスでは、
この「呼吸が入っているかどうか」を、
動きの良し悪しを判断する大切な目安にしています。
力を入れすぎないことが大切な理由
身体を動かそうとすると、
つい「頑張ろう」「支えよう」と力が入りがちです。
でも、力を入れすぎた状態では、
呼吸は自然に入りにくくなります。
お腹や胸が固まり、
動きも小さく、ぎこちなくなってしまいます。
呼吸を意識しながら動くことは、
力を抜くための練習でもあります。
「どこで力んでいるのか」
「どこまでなら、楽に動けるのか」
それを知ることが、
体幹や身体の安定につながっていきます。
家で行うからこそ、気づける身体の反応
家で行うピラティスには、
人と比べなくていい、という大きな利点があります。
動きが小さくても、
形がきれいでなくても、
誰かに見せる必要はありません。
その分、
「今、呼吸は止まっていないか」
「この動きで、どこが重く感じるか」
といった、身体の内側の反応に意識を向けやすくなります。
呼吸を意識しながら行うシンプルなエクササイズは、
体幹を鍛える前に、
自分の身体の使い方を知るための時間です。
このあと紹介する2つのエクササイズも、
呼吸と動きをつなぐことを目的にしています。
うまくやろうとせず、
今の身体の反応を、静かに観察してみてください。
エクササイズ① レッグ・リフト・スーパイン
レッグ・リフト・スーパインの基本姿勢
仰向けに寝た状態で、呼吸による体幹の安定を保ちながら、足を持ち上げるエクササイズです。

まずはじめに、マットに仰向けで寝ます。膝は立て、膝と膝の間はこぶし一つ分空け、つま先は膝の位置と同じにまっすぐです。股関節・膝・足が一直線になるようにします。
足がぐらつくようならタオルを膝と膝の間に挟みましょう。
両手は身体の横に添えるように、手のひらはマットに置きます。
肩がマットから離れていれば、胸を開いて整えます。
頭はマットを軽く押すイメージで、顎が上がらないことを意識します。
骨盤がマットと平行になっているかを確認します。
手で、下腹部の両側にある骨(上前腸骨棘)に触れてみましょう。
どちらかに傾いてはいないでしょうか?
特に、足を組む癖のある人は骨盤が右や左に傾いていたりします。
その時は「あ、曲がっているな」という気づきがあればOKです。
できる範囲で、平行に近づける意識を持ってみましょう。
呼吸を始める
胸式呼吸を始めます。
鼻から息を吸って、背中まで息が入ることを意識します。
口から息を吐き、お腹の筋肉が縮むのを感じます。
おへそのあたりを背中に押し付けるようにへこませます。
カップアイスクリームの表面だけをそっとすくうようなイメージです。
この呼吸で、お腹の自然なコルセットが締められました。
再び息を吸うときも、このコルセットは緩めません。
そして、コルセットを締めた後も、肩や背中に力が入らないように、
背中は伸びていくことを意識します。
この呼吸を4~5回やってみましょう。
難しいかもしれませんが、すぐにできなくて大丈夫です。
回数を重ねていくうちにわかってきます。
膝を股関節の上に運ぶときに意識したいこと

呼吸ができるようになったら、動き始めます。
息を吐きながら、体幹を呼吸筋で安定させた状態で、右足をふわりと上げます。
膝が股関節の上、天井を指す位置まで持ち上げます。
ひざ裏の角度は90で、つま先はきれいに伸びている状態(図の形を参照)
意識は呼吸に集中します。
ひざ裏の角度が90度を保ったまま、ゆっくりと足を下げ、足先をマットにつけます。
足を動かすときに息を吐くようにして、左右交替で5回ずつやってみましょう。
息を止めないように、呼吸を意識しましょう。
そして、腰が反らないことも意識します。
腰を反りたくなる場合は、呼吸筋が十分に使えていない可能性があります。
無理に続けないようにします。
体幹が安定して足を動かせるようになったら、10回を目指してやってみましょう。
10回できるようになったら、手を胸の前にクロスして置いて、やってみましょう。
手の支えがなくなると、少し大変になります。
呼吸と体幹の安定感のつながり
小さな動きだと動きに気を取られないので、呼吸と体幹が連動することを感じやすいです。
息を吐いた時に、呼吸筋、いわゆるインナーマッスルが起動(収縮)します。
その筋肉が体幹を安定させることを感じましょう。
そして、息を吸うときは、呼吸筋を起動させたまま
背中が伸びるように、胸を横や後に広げるように意識します。

動きが重く感じるときの考え方
動きが重く感じる時は、体幹が弱い状態です。
無理せず、少しずつ鍛えるようにしましょう。
足の上げ下げを小さくして、マットでピラティスの呼吸を丁寧に繰り返すだけでも、
体幹は強くなっていきます。
エクササイズ②スモール・ペルビック・ティルト
ペルビック・ティルトとはどんな動きか
ペルビック・ティルトの開始姿勢は① レッグ・リフト・スーパインと同様です。
次は足ではなく、お尻を浮かせます。
膝から胸にかけて、なだらかな斜めのラインを作ります。
ペルビック(骨盤)をティルト(傾斜)にするエクササイズです。
骨盤や腹部の安定とコントロールを高め、呼吸と体幹のつながりを感じるためのエクササイズです。
始めは、スモール・ペルビック・ティルトから。
なぜ「小さい動き」から始めるのか
ペルビック・ティルトは、運動不足の方には少しきついエクササイズです。
呼吸と連動させながら身体を動かすのが、① レッグ・リフト・スーパインより難しいです。
気づくと息を止めて頑張ってしまう動きでもあり、
呼吸と連動しないと腰を痛めるリスクがあるため、最初は小さい動きから始めます。
呼吸と骨盤の動きを感じるポイント

呼吸を始めます。スタートの仕方はレッグ・リフト・スーパインの時と同じです。
お腹の自然なコルセットが締められたら、
息を吐きながら腹筋を使い骨盤を少し後ろに倒して、尾骨を少し持ち上げます。
息をすって、肋骨を広げ、吐きながらゆっくり骨盤をマットにつけていきます。
最後に尾骨がつくようにゆっくりと。
最初は5回、少しずつ増やして、10回を目指しましょう。
腰が痛くなったらすぐにやめましょう。
呼吸で体幹を十分に守りきれていない可能性があります。
よくあるつまずきと、気にしなくていいサイン
きれいな傾斜を急いで作ろうとはしないでください。
息を止めて形を作ってはいけません。
しっかり呼吸と動きを連動させられるようになるまでは、小さい動きを十分に行いましょう。
お尻や太ももの後ろにも効くエクササイズです。
普段使っていない場合、張りを感じることがありますが、10回程度であれば問題ありません。
ここでおこなった動きを、
目を閉じてたどるための音声も用意しています。
必要なときに使える場所として、
LINEにまとめています。

うまくできなくても大丈夫な理由
エクササイズは「できる・できない」で判断しない
ピラティスのエクササイズは、
回数をこなしたり、形を完璧にすることが目的ではありません。
動きが小さかったり、
思ったように身体が動かなかったりしても、
それは失敗ではありません。
むしろ、
「動かしにくい」
「ここが重たい」
と感じられること自体が、
今の身体の状態を知るための大切な情報です。
できる・できないで判断せず、
どんな感覚があったかに目を向けてみてください。
呼吸が乱れたときは、一度立ち止まっていい
エクササイズの途中で、
呼吸が浅くなったり、止まりそうになったりすることがあります。
そんなときは、
無理に動きを続ける必要はありません。
一度動きを止めて、
静かに息を吐き、
呼吸が戻るのを待ってみてください。
ピラティスでは、
呼吸が続いていることが、
何より大切にされています。
呼吸が戻ったら、
また小さな動きから始めれば十分です。
小さな気づきが、体幹につながっていく
体幹は、力を入れて作るものではありません。
呼吸を止めずに動けたとき、
身体の中心に、
自然な安定感が生まれてくることがあります。
それは、
「鍛えた」という感覚ではなく、
「つながった」という感覚に近いかもしれません。
こうした小さな気づきの積み重ねが、
体幹を育てていきます。

まとめ|呼吸と動きをつなぐ、小さな一歩
呼吸が入ると、動きの質が変わる
呼吸を意識しながら動くことで、
同じエクササイズでも、
身体の感じ方は大きく変わります。
力みが減り、
動きに余白が生まれ、
身体の中のつながりを感じやすくなります。
▶ピラティスを家で始めたい方は、
呼吸・姿勢・体幹の全体像をまとめた
家で始めるピラティス入門の記事から読むのもおすすめです。

▶また、当サイトが呼吸をと姿勢を整える理由についてはこちらをご覧ください。


